マイナンバー

マイナンバー(個人番号)とは、行政手続きにおける特定の個人を識別するためのものです。「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(マイナンバー法・番号利用法)に基づき、日本に住民票を有するすべての人(外国人を含む)が持つ12桁の番号です。


マイナンバーの利用範囲と収集から廃棄まで


電子申請化の流れとマイナンバー

2015年10月より運用開始されたマイナンバー制度の目的は下記の通りです。

  • 公平・公正な社会の実現
  • 国民の利便性の向上
  • 行政の効率化

交付されたマイナンバーの利用は「社会保障」「税」「災害対策」に関わる手続きに限定されます。

現在、政府は行政手続きのコスト削減のために、2020年から法人の事業所については、原則として紙媒体および電磁的記録によらず電子申請を義務化することとしています。また、今後は企業や個人の行政手続きを原則として電子申請に統一する通称「デジタルファースト法案」の国会提出も予定されています。これら電子申請化の流れに応じて、マイナンバーの利活用の場面は今後さらに拡大することが予想されます。


人事労務分野でのマイナンバー利用の現状

■雇用保険

雇用保険の手続きを2018年5月以降に行う際には、必ずマイナンバーと被保険者番号の両方を記載して届出することが必要となりました。マイナンバーの記載が必要な届出等としては、雇用保険被保険者の資格取得届や資格喪失届、高年齢雇用継続給付・育児休業給付・介護休業給付の支給申請関係書類などがあります。

■社会保険

社会保険については、2018年3月5日からマイナンバーによる届出・申請が開始されました。また、マイナンバーと基礎年金番号のひもづけが進められており、これにより、健康保険・厚生年金保険の被保険者に関する住所変更届や氏名変更届などの手続きが省略可能になりました。


マイナンバーの収集から廃棄までの実践課題とは?

マイナンバーは、まず従業員が取得対象となります。正社員だけでなく、契約社員やパート・アルバイトも対象です。さらに、従業員だけでなく、その扶養家族や講演等で報酬を払う個人も対象となります。

企業は、マイナンバーの「収集・保管・利用・廃棄・委託」を適正に行う必要があります。

1. マイナンバーの利用目的

入社時などに従業員からマイナンバーを取得する場面で、「マイナンバー利用目的通知書」を交付する必要があります。

2. 番号確認・本人確認

番号確認は、従業員の居住する市区町村から発行される紙製の「通知カード」または、市区町村が申請に基づいて発行するプラスチック製のICチップ付き「マイナンバーカード」で行います。個人番号が記載された住民票でも番号確認が可能です。なお、従業員の扶養家族のマイナンバーについては、番号確認と本人確認を従業員に委任して、番号を申告してもらうのが実際上の取り扱いとなるでしょう。

3. 厳格な管理

マイナンバーの管理については、個人情報保護法との関連で細心の注意が必要です。氏名や住所、生年月日などの個人情報にマイナンバーが含まれたものを特定個人情報といいます。特定個人情報を漏えいしてしまった場合には、個人情報保護法により罰せられることになります。マイナンバーに関しては、下記の4つの安全管理措置がガイドラインに定められています。

  1. 組織的安全管理措置(担当者の明確化)
  2. 人的安全管理措置(研修・教育の徹底)
  3. 物理的安全管理措置(厳格な管理)
  4. 技術的安全管理措置(不正アクセス防止等のセキュリティ対策)

4. マイナンバーの保管・廃棄

マイナンバーは、源泉徴収や社会保険等の事務手続きで必要な限り保管し続けることができます。マイナンバー関係の事務を処理する必要がなくなった場合かつ、所管法令において定められている保存期間を経過した場合には、マイナンバーをできるだけ速やかに廃棄又は削除しなければなりません。

ただし一定期間保存が義務付けられている書類等については、保存期間が終了するまでは廃棄することが原則できないとされています。また、廃棄が必要となってから廃棄作業を行うまでの期間については、毎年度末に廃棄するなど、マイナンバーや特定個人情報の保有に係る安全性や事務の効率性等を勘案した上で、事業者において判断するよう委ねられています。


公式アカウントをフォローして
記事をチェックしよう

この記事を書いた人

小川輝行

特定社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー

法政大学法学部法律学科卒業。現在は社会保険労務士法人シグナルのアドバイザーとして従事。 社会保険労務士として、主に就業規則作成、労使トラブル予防・解決の相談に対応。社会保険労務士試験受験用の問題集や実務書の作成スタッフも担当。

リフレッシュ休暇

次回更新をお待ち下さい。

ブラック企業

これ以前の投稿はありません。

人事必修ワード(労務管理・人事手続き)一覧ページに戻る