中途採用


中途採用

目次

  1. 1. 中途採用の目的

  2. 2. 採用活動を行う時期

  3. 3. 採用活動の流れ

中途採用の目的

中途採用の目的は「欠員補充」と「増員」の二つ

中途採用が必要となるケースは基本的に二つしかありません。一つは予期せぬ退職者や育児・介護その他の理由で休みに入る社員が出た場合の「欠員補充」、もう一つは、経営戦略・事業計画上必要な「増員」です。

いずれのケースでも、どういう人を採用するのかが明確であることは、新卒採用にはない中途採用の特徴です。求めている人を即戦力として採用できれば、一から教育する必要はなく早期に活躍してもらうことができます。

また、これまで自社で手がけてこなかった領域の新規事業を起こす際などに、社外から新規事業経験者や業界経験者を採用することで、その人の持つ知見やノウハウを丸ごと自社のものにできるのも中途採用のメリットです。


採用活動を行う時期

採用ニーズがいつ生じるか分からないため、日頃から備えを

新卒採用と違い、中途採用では入社時期を自由に設定できるため活動時期は各社で異なります。ただ、採用活動の流れを考えると、採用を思い立った時点から入社まで少なくとも2〜3カ月、場合によっては1年ほどの時間がかかると考えておくべきでしょう。募集や選考に想定以上の時間がかかる場合もありますし、採用活動の結果、内定を出せたとしても本人が前の会社を退職するまでに一定の時間が必要だからです。

そのため「欠員補充」であっても、欠員が実際に出てから慌てて募集要項を考えるのではなく、事前に社内の主要なポジションについては、募集要項や選定基準、募集方法、選考フローなどを設計しておく必要があるでしょう。


採用活動の流れ

緊急度、予算、かけられる手間に応じて採用手法を選ぶ

中途採用の場合の採用活動の流れは、基本的には「人材要件の確定」「募集」「選考(書類・面接)」「内定・入社受け入れ準備」というステップで進みます。以下、それぞれのステップで行うことの概要を紹介します。


1.人材要件の確定

最初に、どのような人材を採用したいのか、採用ターゲットを明確にします。人事は、現場からの「こういう人材が欲しい」というニーズを正確に理解する一方で、それをそのまま人材要件とするのではなく、現在の採用市場の動向を踏まえて条件を調整・決定することが求められます。その上で詳細な選考基準を定めるほか、ターゲットの志向に即した訴求ポイントを明確にすることが、採用成功のカギとなります。


2.募集

中途採用では、新卒採用に比べてその採用手法は多岐にわたり、状況に応じて使い分けることが求められます。そのため、それぞれの特徴を理解しておくことが重要です。主な採用手法としては、求人広告(媒体)、人材紹介サービス、ハローワーク(公共職業安定所)、転職フェア・転職希望者向けの合同会社説明会、ダイレクト・ソーシングなどが代表的なものとして挙げられます。

メリット デメリット
求人広告 ・多くの求職者に見てもらえる可能性がある
・複数名採用した場合、採用単価が抑えられる
・先行投資となるため、採用できない可能性がある
・求人広告の作成に一定の時間がかかる
人材紹介サービス ・成功報酬のため初期投資は不要
・応募者のスクリーニングがあるため選考工数を抑えられる
・面接日程調整、内定連絡などを代行してもらえる
・紹介手数料の負担が大きく採用単価が高い
ハローワーク ・求人票の掲出は無料
・地域を絞った採用に向いている
・求人票の作成は自社で行う必要がある
・ターゲット外からの応募が多く来る可能性がある
転職フェア・
合同会社説明会
・幅広い層にアプローチできる
・開催日に集中して応募が確保できる
・選考期間を短縮できる
・出展料負担が大きい場合がある
・会場での対応・準備などの工数が大きい
・先行投資となるため、採用できない可能性がある
ダイレクト・ソーシング ・金銭的コストがほとんどかからない
・マッチング精度が高くなる
・自社の魅力を直接アピールできる
・採用担当者の工数が大きくなる場合がある

[求人広告]

Web上の求人サイトや、求人情報誌、新聞・折り込みチラシなどの媒体に求人広告を掲載して応募を集める方法です。広告ですから、基本的には掲載料が発生します。転職希望者からの応募は直接採用企業に届き、応募者管理などを人事で行う必要があります。媒体に求人広告を掲載すると、多くの求職者の目に触れるメリットがある一方、知名度があまりない企業には不利になる可能性もあります。また、広告掲載期間中に採用できないというリスクも踏まえておく必要があります。求人広告で採用を成功させるには、ターゲットとする人により多くリーチできる媒体の見極めと、広告に載せる情報の質がポイントになります。

[人材紹介サービス]

人材紹介会社が提供するサービスです。人材紹介会社は企業から求人依頼を受け、自社のサービスに登録している転職希望者の中から企業の要望に合致する人を紹介します。成功報酬型で、紹介された人が入社した場合に紹介手数料が発生します。誰でも応募可能な求人広告と異なり、人材紹介会社が選定したある程度絞り込まれた人が推薦されるため、応募者管理の手間を抑えられます。また、面接日程の調整、応募者への合否連絡など、採用に関わるさまざまな業務も代行してもらえるメリットがあります。採用決定した場合に課せられる紹介手数料の相場は入社初年度の年収の35%程度で、他の手法よりも採用単価が比較的高くなる傾向があります。

[ハローワーク]

厚生労働省が設置し、各都道府県の労働局が管理・運営する公共職業安定所です。採用企業は事業所がある自治体のハローワークに求人票を提出します。求職者はハローワークの情報端末で求人票を見て応募を希望すると、ハローワークを通じて採用企業に連絡があります。地域を絞った人材採用に向いているほか、無料で求人を出すことができるため採用コストがかからないことはメリットである半面、求人票に記載できる内容が限られているため、ターゲット外からの応募が多く来るリスクもあります。また、求人票の作成や選考は自社で行う必要があります。

[転職フェア・合同会社説明会]

複数の採用企業が会場にブース出展し、来場者に会社説明を行うイベントです。企業と来場者双方の合意がなされれば、後日面接を設定し選考に進めることができます。まだ転職しようと決めていない人、求人サイトや人材紹介サービスに登録していない人も訪れるので、より幅広い層にアプローチできること、1日で一定の応募を確保できるため選考期間を短縮できることがメリットです。ブース出展料が発生するほか、会場での接遇・面談、配布資料の準備なども人事が中心に行うことから、工数負担が大きくなる傾向があります。

[ダイレクト・ソーシング]

ダイレクト・ソーシングは企業の人事担当者・リクルーターが、SNSなどを使って採用したい人を探し出し、直接アプローチして採用する手法です。ダイレクト・リクルーティングとも呼ばれます。求人広告、人材紹介サービスはいずれも求人を掲載・依頼し応募を待つスタイルですが、ダイレクト・ソーシングは自ら探してアプローチするのが特徴です。仲介事業者を挟まないため金銭的なコストがほとんどかからないことはメリットだといえます。また、人材要件を誰よりも理解した採用担当者が人を探すため、マッチングの精度は高くなります。その半面、アプローチ先の人が転職をまったく考えていないこともあるため、メールでのやりとりや面談を重ねるのに時間と手間がかかる可能性があります。


3.選考(書類・面接)

応募があったら選考フェーズに入ります。書類選考、筆記試験、適性検査、面接その他のさまざまな方法、またはその組み合わせで候補者を絞り込んで行きます。同じ募集ポジションでも、例えば転職フェアで会った人は書類選考を省くなど、募集方法によって選考フローが異なる場合もあるでしょう。

人事が行うこととしては、応募者の個人情報、および選考の進捗管理があります。また、筆記試験を行う場合は試験会場を押さえ、試験内容を準備しなければなりません。

中途採用の面接では別の会社で経験を積んだ人が応募してくるため、「選考」とはいいながら、企業側が選考「される」側面もあります。面接官の質問内容や立ち居振る舞いによって入社意欲が下がってしまうこともあります。面接官を人事以外の従業員に依頼する場合は、聞くべきこと・聞いてはいけないことを教えるなど、トレーニングを行う必要があるでしょう。面接後に、彼らから判断材料となる情報を集約するのも人事の仕事です。

選考基準の明確化も重要なポイントです。選考基準を面接官、人事、最終決裁者ですり合わせておき、選考結果から実際の応募者と基準とするターゲットとの差異を確認することで、より最適な募集活動や選考活動に活かしていくことができます。

中途採用では、最終的な採否のジャッジは採用部門の責任者が行うことが多いでしょう。内定までの選考プロセスや手続きなどをサポートするのが人事の重要な役割となります。


4.内定・入社受け入れ準備

内定が決まったら、まずは内定者に電話またはメールで内定の連絡をします。人材紹介サービスの場合は内定の旨を人材紹介会社に伝え、応募者に内定の連絡をしてもらいます。

その後、内定者に労働条件を記載した「内定通知書」を交付します。企業によっては、内定の連絡後、内定者と希望年収などの条件を提示したり自社への意向を上げる「内定者(オファー)面談」の場を設けることもあります。内定者から明確な入社意思の表明を受ければ、採用決定となります。

中途採用の場合、在職中の内定者も多くいます。退職交渉や業務の引き継ぎなどをしなければなりませんので、入社までに数週間〜数カ月かかるケースもあります。内定者が引き止めに遭っていないか、トラブルが起きていないかなど退職手続きの進捗状況を確認し、必要があればサポートしましょう。またあらかじめ入社まで長い期間が空くと分かっている場合も、適宜内定者にコンタクトを取るなどの配慮があると、入社日にスムーズに迎え入れることができるはずです。

同時に、社内では座席やPCや備品・名刺などの手配、入社者に合わせた育成の準備をして、準備万端で入社日を待ちましょう。


まとめ

中途採用は、基本的には現場のニーズに応じて行う採用であることが多いです。そのため、選考や面接官を現場の責任者やメンバーが行うことが多いでしょう。人事はそのサポート役に回りながら円滑に応募者が選考~入社に至れるよう、現場、応募者、各サービス系企業をディレクションすることが重要です。

採用要件の定義や求人広告・求人票の作成においては、現場のニーズをヒアリングしながらも、一方で採用市場の動向を踏まえた採用までのストーリーを描くことが必要です。現実的に採用可能な要件設定や、求職者に「応募したい」と思わせる訴求ポイントの整理などが、人事の腕の見せ所になるでしょう。


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この記事を書いた人

hutas編集部

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