新卒採用

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「新卒採用」のこと理解していますか?

新卒採用

目次

  1. 1. 新卒採用の目的

  2. 2. 採用活動を行う時期

  3. 3. 採用活動の流れ

新卒採用の目的

長期視点で、じっくり育成する覚悟で新卒採用に臨む

新卒採用は、入社する年の1年以上前、早い会社だと2年近く前から準備するものです。従って、採用活動を行っている時期には、入社年の詳細な事業計画はまだ立っておらず、中長期の経営計画に沿う採用であるということが、新卒採用の特徴の一つといえます。

また、採用する対象は選考時点では学生であり、企業で社員として働いた経験がない人がほとんどで、その多くは「何が得意で、何が不得意か」は未知数です。戦力化するまでの教育には手間も時間もかかります。その半面、経験がないだけに、能力や特性を見極めながら時間をかけて自社の価値観や文化、仕事のやり方に合う人材に育成できるという点は、新卒採用の特徴でありメリットだとも考えられます。

新卒を継続して採用することで、組織内の年齢層のバランスを保つことができるという利点もあります。このような新卒採用の特徴を理解し、長期的な視点で将来必要な人材をじっくり育てる心構えで行うのが新卒採用だといえます。


採用活動を行う時期

採用活動時期も含めて柔軟に新卒学生の採用を考える

●大学卒などの場合

日本には「就活ルール」なるものがあります。政府の要請により日本経済団体連合会(経団連)が定める、加盟企業に対する採用活動に関するルール・指針です。「大学卒業予定者・大学院修士課程修了予定者等」の採用を対象としています。

この「就活ルール」が何を定めているかというと、企業の新卒採用の「広報活動開始日」「選考活動開始日」「採用内定日」です。ルールがない状態だと、企業は優秀な学生を採用するために他社を出し抜こうと採用活動の開始時期を早めてしまう、すると大学生が就職活動をする時期も早まり、学業に向かうべき意識が削がれてしまうというのが大学・政府側の言い分です。両者の思惑がせめぎ合う中で、時期が早まったり遅くなったりを繰り返してきました。

ともあれ日本では、経団連加盟企業に課されたこの「就活ルール」が示す日程が、ほぼそのまま企業の新卒採用スケジュールの目安となり、ほとんどの企業が横並びでこのスケジュールで採用を行ってきました。企業にとっての広報活動の有効な手段が、新卒向けの就職ナビサイトなどに事実上限られていたからです。

しかし本来この「就活ルール」は経団連への非加盟企業は対象としていません。そのため、海外で採用活動を行う企業や、経団連に加盟していないベンチャー企業、外資系企業などを中心に、ルールにとらわれない採用活動を行う企業が少しずつ増えてきました。近年では、採用手法の多様化によりインターンシップや大学での授業などで学生と接点を持つ機会が増えたほか、SNSの普及で学生の情報収集のあり方が変わったことから、就活ナビサイトに頼らない広報手段がさまざまな形に広がっています。

少子化で新卒学生が年々少なくなる中、人事は採用活動を通じてどのように「自社に必要な学生」にリーチし、どうすれば入社したいと思ってもらえるか、最終的に入社してもらえるかということを、採用活動の時期含めて柔軟に考えることが必要な時期に来ているといってよいでしょう。

●高校卒の場合

高校卒の新卒採用については厳密なルールがあります。高校生の学業を優先し、健全な学校生活を守るため、厚生労働省・文部科学省と学校、そして主要経済団体の間で一定のルールが設けられているのです。

高校卒の場合は、学校およびハローワークを通じた採用活動となります。企業は入社前年の6月上旬頃に開かれる高卒求人説明会に参加し、所定の求人票を入手します。ハローワークと学校のそれぞれに対して求人票を提出し、学校訪問を開始するのが7月1日以降となります。

企業から求人の申し込みを受けた高校は、校内で応募者を募り、9月初旬に生徒からの応募を受け付けます。その後、企業は高校を通して応募書類を受け取ります。選考および内定は9月16日以降となっています。採用時期以外にも、独特のルールがありますので、高校卒の採用を考える場合はよく調べて採用活動を行いましょう。


採用活動の流れ

学生の認知を高め、いかに就職先として選ばれるか

採用活動は採用計画とそれに基づいた準備期間を経て、基本的には「募集」「選考(書類・面接)」「内定・内定後フォロー」というステップで進みます。以下、それぞれのステップで行うことの概要を紹介します。

●募集

募集の経路はさまざまありますが、主なものは、就活ナビサイト、会社説明会、学校のほか、インターンシップ受け入れから採用につなげる方法も一般的になっています。

就活ナビサイトの求人掲載開始時期は「就活ルール」に即して決まりますが、概ね入社前年の春頃と考えておくとよいでしょう。それまでに、募集要項や労働条件などを決定し、掲載する媒体を選定しておく必要がありますから、準備は入社前年の初頭、もしくはさらに前の年から検討し始めても早すぎることはありません。就活ナビサイト運営会社には早めに声をかけておくとよいでしょう。

会社説明会は、新卒採用支援を行う会社が開催する合同会社説明会に参加するのが一般的です。参加する説明会を選定し、ブースで話すことの準備やセミナーの準備、会場での動員の仕方などを決めます。自社で独自に会社説明会を行う場合は、会場の手配とスケジュール管理、登壇者の手配、映写・配布資料の作成、リハーサル、当日の進行など、用意しなければならないことが多数あります。抜け漏れのないようディレクションすることも人事の仕事です。

学校に求人票を出すのも募集方法の一つです。学校側の担当部門(就職課など)および担当者を確認し、訪問スケジュールを決めて訪問します。

インターンは本来、学生が職場や仕事を「体験」することが目的ですが、採用を念頭に置いた自社アピールの機会として広まってきました。入社前々年の夏、もしくはもっと前の大学2年次、1年次の学生を受け入れるケースもあります。

●選考(書類・面接)

学生からの応募を受け付けたら、選考のステップに入ります。エントリーシートによる選考、筆記試験、適性検査、面接などさまざまな方法、またはその組み合わせで内定者を絞り込んで行きます。どのような選考をすれば採用したい学生を絞り込めるのかを考慮した選考方法の選択と、書類選考、1次面接、2次面接と段階を踏む中で、各選考でどの基準を満たしていれば次の選考に進めるかの設計がポイントになります。

具体的なタスクとして人事が行うこととしては、応募者の個人情報、および選考の進捗管理があります。また、筆記試験を行う場合は試験会場を押さえ、試験内容を準備します。面接官を人事以外の従業員に依頼する場合は、聞くべきこと・聞いてはいけないことを教えるなど、トレーニングを行う必要があるでしょう。面接後に、彼らから判断材料となる情報を集約するのも人事の仕事です。

最終的には採用計画の段階で検討した採用基準に照らして、内定者を決定します。

●内定・内定者フォロー

「就活ルール」に則るなら、企業は採用活動の中で採用を確定した学生には「内々定」を出しておき、10月1日に正式に内定通知書を交付します。それに対して、学生からは入社承諾書が企業に提出され、最終的な採用決定となります。

「就活ルール」に沿わない場合はこの限りではありませんが、いずれにしても内定を通知して、学生が入社を承諾した時点で労働契約は成立します(法的には「始期付解約権留保付労働契約」とされます)。そのため、原則として内定後は企業側が簡単に内定を取り消すことはできません(採用内定通知書または誓約書に内定取り消し事由を定め、実際のその事由が生じた場合は解約可能)。一方、採用された学生側は、法律上、その内定を辞退することができます。ですから、企業は翌年4月の入社までの間、内定者に入社の意思を持ち続けてもらうために、さまざまな形で内定者フォローを行います。

内定者同士が集まる懇親会や社内見学のほか、インターンシップ(アルバイト)として実際に働いてもらったり、内定者研修を実施したりと、入社後を見据えた教育の意味合いを併せ持つさまざまな施策で、内定者の入社意思を維持しながら入社日を待ちます。


まとめ

新卒採用は、従来「就活ルール」によって採用活動の時期および手法が限られてきました。一方で、少子化により新卒学生の数は年々減っていく中、企業は「どうすれば、自社に必要な学生を採用できるのか」をより自由に考えることが必要です。

また、学生にとって、新卒で入社する会社がその後の長い人生におけるファーストキャリアとなります。企業としては、安易に「人件費のかからない若い労働力」として新卒を採用するのではなく、迎え入れた入社者の長期的なキャリア開発を念頭に置いた採用を行うことが望ましいでしょう。

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この記事を書いた人

hutas編集部

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